こんにちは!
静岡県浜松市にあるミニチュアシュナウザー専門の犬舎、ESTRELLA(エストレージャ)の内山です。
ミニチュアシュナウザーのフード皿、どんなものを使っていますか?
「とりあえずペットショップで売っていたものを…」
「おしゃれなデザイン重視で選んだ」
「ステンレスなら安心かなと」
このように、多くの飼い主様が “なんとなく” 選んでいるのが実際です。
しかし、フード皿の選び方ひとつで、食事のしやすさ・健康・食欲・姿勢の安定性など、ミニチュアシュナウザーにとって大きな差が出ることをご存じでしょうか?
今回は、ブリーダー視点から「ミニチュアシュナウザーにぴったりなフード皿の条件」について、形・大きさ・高さ・材質・安全性の面から詳しく解説していきます。
ミニチュアシュナウザーに多いフード皿のトラブル
まずは「なぜフード皿が重要なのか?」という点から考えてみましょう。
実は、ミニチュアシュナウザーに多い次のような悩みは、適切なフード皿を使うことで改善することがあります。
- 食べるのが遅い、あるいは早食い
- 食べこぼしが多い
- 食欲にムラがある
- 食後にむせる、咳き込む
- フードが鼻に詰まる
- 首や前足の姿勢が不自然になる
これらは「性格」や「フードの問題」だけではなく、フード皿の形状や高さが合っていないことが根本原因となっているケースも少なくありません。

ポイント①:皿の「形状」はどう選ぶべき?
【理想】適度な深さ&緩やかな傾斜の丸型
ミニチュアシュナウザーは、マズル(口元)が比較的長く、髭が豊かな犬種です。
そのため、深すぎる皿や直角な内壁のボウルでは食べづらく、髭がフードでベタベタになってしまいます。
理想的なのは「やや浅めの丸型」で、内側が少し傾斜している形状。
これにより、フードが中央に自然と集まり、食べこぼしや口の中への負担を軽減できます。
【 避けたい形 】
- 深すぎる皿:顔を突っ込むような形になるため、ストレスがかかる
- 四角やエッジのある皿:口元を動かしにくく、残しやすい
- 広がりすぎた皿:周囲に飛び散りやすく、食べるのに時間がかかる
ポイント②:最適な「大きさ」はどのくらい?
ミニチュアシュナウザー(成犬5〜8kg)の場合、直径13〜15cm程度のボウルが一般的に最適です。
【 基準の目安 】
- 仔犬(〜5ヶ月):直径10〜12cmの小さめサイズ
- 成犬:直径13〜15cm/深さ3〜5cm程度
- シニア犬(10歳〜):やや浅めで取りやすい形状に
必要以上に大きいとフードが広がって食べづらくなり、小さすぎると顔が入りきらずストレスになります。
特に、手作りごはんや水分量の多いフードを与える場合は、やや広めの口径もおすすめです。
ポイント③:「高さ」は健康面でも超重要!
ミニチュアシュナウザーにとって、食事時の姿勢は消化・関節・気道などに影響を与える非常に大切な要素です。
理想の高さとは?
食器の底の位置が地面から10〜15cmほどがベストと言われています。
この高さだと、
- 首を無理に下げずに食べられる
- 食道が真っすぐになるため、胃への負担が軽減
- 高齢犬や関節に不安のある子でも楽な姿勢を維持できる
フードスタンドの活用を!
現在は、高さ調整のできるフードスタンドや、滑り止め付きの専用台も多く市販されています。
ボウルがはめ込み式になっているものだと、ずれにくく食べやすさもアップします。
ポイント④:材質は「ステンレス」or「セラミック」がおすすめ
食器の素材も、毎日の健康と直結します。
以下は主な材質ごとの特徴です。
材質 | 特徴 | ミニシュナへのおすすめ度 |
---|---|---|
ステンレス | 丈夫で衛生的。 軽くてサビに強い | 【◎】 非常におすすめ |
セラミック | 重みがあり滑らない。 デザインも豊富 | 【◎】 オシャレ派にも◎ |
プラスチック | 安価だが細かい傷に菌が残りやすい | 【△】 衛生面に注意 |
シリコン | 携帯用には便利だが長期使用は不向き | 【△】 非常用には◯ |
※注意:アレルギー体質の子には塗装された陶器やプラスチック製は避けるべき場合もあります。

ミニチュアシュナウザー向け! おすすめフード皿スタイル
以下は、当犬舎でも実際に使用して評価が高かったタイプの例です。
【 例① 】滑り止め付きステンレスボウル(高さ10cmスタンド付き)
- 食器がずれにくく、落ち着いて食べられる
- ステンレスなので手入れが簡単
- 水皿とセットにするのも◎
【 例② 】陶器の傾斜型ボウル
- 髭が汚れにくく、残さず食べられる
- 重量があり倒れにくい
- おしゃれなカラーや柄でインテリアにも馴染む
【 例③ 】早食い防止タイプ(凸凹付き)
- 食べるのが早すぎる子にはこちらがおすすめ
- 空気を飲み込みすぎてしまう子の誤嚥防止に
まとめ|フード皿は“ただの食器”ではありません
毎日のごはんは、犬にとって1日で最も楽しみな時間の一つ。
その「食器」が合っていないだけで、食べにくさ・食欲不振・ストレス・体調不良の原因になってしまうことがあります。
ミニチュアシュナウザーは体格がややコンパクトで、被毛や髭も豊かなため、「見た目より実用性」を重視するのがポイントです。
こんな場合は要チェック!
- 最近食べこぼしが増えた
- フードを途中でやめてしまう
- 食後に咳き込むようになった
- 年齢を重ねて前脚がややふらつく
こんな時は、ぜひ今使っているフード皿の見直しを検討してみてください。
たったひとつのアイテムの変更で、食事時間がもっと快適になり、健康を守ることにもつながります。
