【実践編】【第十三弾】【ケア・お手入れ】ミニチュアシュナウザーの涙やけ・目の周りケアのコツ〜白っぽい毛色の子に多い悩みを丁寧にフォロー〜

こんにちは!
静岡県浜松市にあるミニチュアシュナウザー専門の犬舎、ESTRELLA(エストレージャ)の内山です。
ミニチュアシュナウザーを迎えてしばらくすると、多くの飼い主さんが気になりはじめるのが「涙やけ」と「目の周りの汚れ」です。
とくにホワイトやホワイトが多いパーティーカラー、シルバーの明るい毛色の子は、少しの変化でも目立ちやすく、「うちの子だけ?」「ケアしているのに治らない…」と不安になることも。
でも安心してください。
涙やけは“清潔にしていれば必ず消える”という単純なものではなく、体質・目の構造・環境・食事・季節・被毛の状態などが重なって出やすくなる“現象”です。
だからこそ、原因をざっくり理解し、家庭でできる現実的なケアを継続することが大切です。
この記事では、ミニチュアシュナウザーの涙やけについて、初心者の方でもわかるように、原因の考え方から、毎日のケア手順、やりがちなNG、病院に行く目安まで、丁寧にまとめます。
「きれいにしてあげたい」その気持ちがあれば、今日から改善の土台づくりはできます。
そもそも涙やけって何?なぜ赤茶色になるの?
涙やけとは、目から流れ出た涙が目の下の毛に染み込み、毛が赤茶色〜こげ茶色に変色したり、湿った状態が続いて皮膚炎・臭い・べたつきにつながったりする状態を指します。
「涙が多い=涙やけ」ではなく、実際は次の2つがセットで起きています。
- 涙があふれて毛に流れる(流涙)
- 毛や皮膚に水分が残り、菌や汚れ・酸化・色素沈着が起きやすい
赤茶色に見えるのは、涙そのものだけではなく、涙に含まれる成分や、湿った環境で増えやすい微生物、皮脂汚れなどが複合的に影響します。
つまり、涙やけ対策は「涙を減らす」だけでなく、“濡れたままにしない・汚れをためない・刺激を増やさない”という考え方が重要です。
ミニチュアシュナウザーが涙やけしやすい理由
ミニチュアシュナウザーは、まつ毛や眉毛、ヒゲなど顔まわりの毛量が多く、被毛が硬めの犬種です。
そのため、以下の理由で涙やけが目立ちやすくなります。
- 目の周りの毛が涙を吸いやすい/乾きにくい
- 眉毛やまつ毛が目に入り、刺激で涙が増えることがある
- ヒゲに水分や食べカスが残りやすく、細菌が増える環境になりやすい
- 白っぽい毛色は色の変化がとにかく目立つ
つまり、体質だけでなく、毛の構造・スタイルも涙やけに関係します。
ケアと同じくらい「被毛の整え方」も大切です。

涙やけの原因は1つじゃない:よくある原因を整理
涙やけが起きる背景は、実にさまざまです。
ここでは代表的な原因を「可能性」として整理します。
大事なのは、決めつけずに1つずつ潰していくこと。
① 目の周りの毛・まつ毛が当たっている
眉毛・まつ毛が長い子、目の周囲が伸びている子は、毛先が目に触れて刺激になり、涙が増えることがあります。
特に顔の毛を残すスタイルの場合は、目頭・目尻の毛が入りやすいので要注意です。
② 涙の通り道のトラブル
涙は本来、目から鼻へ抜ける通り道(鼻涙管)があります。
ここが詰まったり狭かったりすると、涙が目からあふれます。
先天的な場合もありますし、炎症で詰まることもあります。
③ アレルギー・刺激(花粉、ハウスダスト、洗剤、香料など)
季節によって急に増える、掃除後に増える、寝具を変えたら増えた…などの場合は、環境刺激も疑います。
柔軟剤の香り、床拭きの洗剤、アロマなども影響することがあります。
④ 食事・体質(消化、脂質、添加物との相性)
「フードを変えたら涙が減った」という話もよく聞きます。
ただし万能ではなく、合う・合わないがあります。
体質的に涙が多い子は、腸内環境が乱れると涙が増えることもあります。
⑤ 目の病気
結膜炎、角膜炎、ドライアイ、逆さまつ毛など
充血、しょぼしょぼ、目ヤニが多い、痛がる、前足でこする…などがある場合は、ケアより受診が優先です。
⑥ 歯・口のトラブルが影響する場合も
意外ですが、口腔内の炎症や歯周の問題が顔周りの不快感につながり、涙が増えるケースもあります。
「涙やけ+口臭」などセットなら、口腔チェックも視野に入れます。
まずはここから:今日からできる“基本の毎日ケア”
涙やけケアの基本はとてもシンプルです。
「濡れたままにしない」「汚れをためない」「刺激を増やさない」
これを毎日、小さく続けます。
- 毎日ケアのゴール
- 目の周りをいつも乾いた状態に近づける
- 目ヤニ・涙の筋を溜めない
- 皮膚を荒らさない

【手順】朝・夜どちらか1回からでOK(慣れたら2回)
① ぬるま湯で湿らせたコットン(またはガーゼ)で“ふやかす”
乾いたままゴシゴシはNG。
まず汚れを柔らかくします。
※市販の「涙やけシート」を使う場合も、刺激が少ないタイプから。
② 目頭→目の下へ、やさしく拭き取る
1回で取れなければ、コットンを替えて繰り返す。
同じ面で何度も擦らないのがコツです。
③ 仕上げに“乾いたガーゼ”で水分を吸い取る
ここが超重要。
湿り気が残ると、また色が出やすいです。
吸い取るだけで擦らない。
④ 目の下の毛をコームで整えて風通しを作る
毛が束になると乾きにくくなります。
コームでふんわりほどくイメージ。

白っぽい毛色の子ほど大事な「被毛の整え方」
涙やけ対策は、スキンケアだけではなく“ヘアデザイン”でも改善しやすくなります。
目の周りの毛は「短くしすぎ」も「長すぎ」もNG
- 短くしすぎると、チクチクして刺激になることがあります
- 長すぎると目に入り、涙が増えたり乾きにくくなります
おすすめは、目頭〜目の下ラインの毛だけ、少し軽く整えること。
自宅で怖い場合は、トリマーさんに「涙やけ対策で、目の下の毛の風通しを良くしたい」と伝えるとスムーズです。
ヒゲ(口周り)も実は関係
口周りの毛が常に湿っていると、顔全体の清潔維持が難しくなります。
水飲み後に拭く習慣は、涙やけにも間接的にプラスです。
これ、やりがち!涙やけケアのNG行動
一生懸命ケアしているのに悪化する場合、原因は「頑張りすぎ」なこともあります。
- ゴシゴシ擦る
皮膚が薄い部分なので、摩擦で炎症が起きやすいです。
炎症→涙が増える→さらに擦る、の悪循環になります。
- アルコール系や強い消毒を使う
刺激が強いと涙が増え、皮膚も荒れやすいです。
目の周りはとにかく「低刺激」が基本。
- 目に入ってしまう可能性がある液体を多用
スプレーや液体を直接顔に吹きかけるのは避け、必ずコットン等に含ませてから。
- 変色を急に取ろうとする
涙やけは「汚れ」だけでなく毛の着色もあります。
一度染まった毛は、完全には戻りにくく、新しい毛に生え変わるまで時間が必要です。

“ケアしても治らない”ときのチェックリスト
2〜4週間、毎日やさしくケアしても改善が乏しい場合は、次を確認してみてください。
- 目が赤い、しょぼしょぼ、痛そう、眩しそう
- 片目だけ涙が多い
- 目ヤニが黄色〜緑、量が多い
- 目の周りが臭う、ただれている
- 毛が常に湿っていて乾かない
- 涙の量が急に増えた(季節変化以外で)
これらがある場合は、家庭ケアだけで抱えず、動物病院で目のチェック(角膜・結膜・まつ毛・鼻涙管)をおすすめします。
涙やけは“見た目”の悩みになりやすいですが、背景に疾患が隠れていると、放置は逆にリスクです。
病院で相談するときに伝えると良いこと
受診の際は、獣医師が原因を探りやすいように、次をメモしておくと役立ちます。
- いつから涙が増えたか(季節・環境変化)
- 片目か両目か
- 目ヤニの色・量
- 生活環境(空気清浄機、香り、掃除用品、寝具)
- 食事内容、最近変えたもの(フード・おやつ)
- トリミング周期、目周りのカットの有無
必要に応じて、鼻涙管洗浄や点眼などが検討されます。

食事や生活環境でできる“やさしい見直し”
涙やけに対して「これを食べれば治る」「これをやれば一発で消える」という万能策はありません。
ただ、生活の中で刺激を減らし、体調を整える方向の見直しは、結果的に涙の量が落ち着くことがあります。
- 室内環境
- 乾燥しすぎ・ホコリが舞う環境は涙が増えやすい
- 寝床やブランケットを清潔に(皮脂やダニは刺激)
- 柔軟剤や香料の強いものを控える
- 掃除後は換気する
- 食事
- 便がゆるい、耳が赤い、体をかゆがるなどがある場合は、食事の相性も疑う
- 急に変えず、獣医師や信頼できる専門家と相談しながら
- おやつの与えすぎで腸が乱れている場合もある
「涙やけ=フード」と決めつけず、体全体の状態の一部として見てあげるのがポイントです。
きれいにするより“守る”ケアへ:続けるコツ
涙やけ対策でいちばん大切なのは、完璧を目指さないこと。
毎日、時間をかけたスペシャルケアを続けるのは大変ですし、犬も嫌になります。
おすすめはこの考え方です。
- 1回30秒でいい
- 濡れていたら拭く、それだけでも勝ち
- “こすらない”だけ守ればOK
- 1週間で変化が見えなくても、1ヶ月で差が出ることがある
白っぽい毛色の子は、とくに「少しの涙」「少しの湿り」でも色が出やすい分、小さなケアの積み重ねが目に見えて結果に出やすいとも言えます。
焦らず、淡々といきましょう。
まとめ:涙やけは“体質+環境+ケア”の掛け算。だから改善できる
ミニチュアシュナウザーの涙やけは、白っぽい毛色の子ほど目立ちやすく、飼い主さんの悩みになりがちです。
でも、涙やけはあなたのせいでも、犬のせいでもありません。
- 濡れたままにしない
- 汚れを溜めない
- 刺激を増やさない
- 必要なら病院で原因を確認する
この4つを軸に、できる範囲で続けていけば、目の周りは必ず“整っていく方向”に向かいます。