こんにちは!
静岡県浜松市にあるミニチュアシュナウザー専門の犬舎、ESTRELLA(エストレージャ)の内山です。
わんちゃんが何でも噛んでしまう「噛み癖」は、多くの飼い主が直面する問題のひとつです。
子犬の時期だけでなく、成犬になっても噛む行動が収まらない場合、物が壊れるだけでなく、人や他の動物への危険性も出てきます。
この記事では、噛み癖の原因を理解し、具体的なトレーニング方法を紹介します。
噛み癖の原因を理解する
わんちゃんが物や人を噛むのは本能的な行動ですが、その理由はさまざまです。
まず、愛犬がなぜ噛むのか原因を探ることが、適切な対策の第一歩となります。
① 子犬の成長過程
子犬は生後3-6か月頃、乳歯が抜けて永久歯が生える時期に、歯のむずがゆさを解消するために物を噛むことがあります。
② エネルギーの発散不足
運動や刺激が足りないと、噛む行動でエネルギーを発散しようとします。
③ ストレスや不安
環境の変化や長時間の留守番などでストレスを感じると、その解消手段として噛む行動が現れることがあります。
④ 好奇心や遊び
特に子犬は、物を噛むことで世界を学びます。
遊びの一環で人の手を噛んでしまうこともあります。
⑤ 不適切な習慣の強化
飼い主が噛む行動を許したり反応したりすることで、わんちゃんが「噛むと注目してもらえる」と学習する場合があります。
噛み癖対策の基本的な方法
噛み癖を改善するには、原因に応じた対応を取ることが重要です。
以下に具体的な対策方法を紹介します。
① 適切なおもちゃを提供する
子犬や噛む癖のあるわんちゃんには、専用のおもちゃや噛んでも安全なアイテムを与えることが効果的です。
- 噛むことが許されるアイテムを用意。
- 犬用の噛むおもちゃやデンタルケアトイを与える。
- 誤飲の危険がない丈夫な素材を選ぶ。
- おもちゃを使って噛む対象を切り替える
わんちゃんが家具や靴などを噛もうとしたら、すぐにおもちゃを渡し、「これは噛んで良いものだよ」と教えます。

② 噛んではいけないことを教える
わんちゃんが人の手や家具を噛んだ場合には、その行動を即座に止めることが重要です。
- 「ノー」や「ダメ」のコマンドを使う
わんちゃんが噛んだ瞬間に、低いトーンで「ノー」と短く言います。
タイミングが重要で、噛む行動が終わった後では効果が薄れます。
- 噛む行動を無視する
遊びの延長で手を噛む場合、わんちゃんの興奮を鎮めるためにその場から立ち去り、完全に無視します。
これにより、「噛むと楽しいことが終わる」と学習します。
③ ポジティブな強化で良い行動を促す
噛む対象を正しく選んだり、噛むのをやめた瞬間を見逃さずに褒めたり、ご褒美を与えることが大切です。
- タイミングよく褒める
例えば、おもちゃを噛み始めたときや、噛むのをやめたときに「いい子だね!」と声をかけて褒めます。
- ご褒美を活用する
トレーニング用のおやつを利用し、正しい行動を強化します。
④ 適切な運動と刺激を提供する
十分な運動や遊びが確保されていないと、わんちゃんは噛むことでストレスを発散しようとします。
- 散歩を充実させる
朝夕の散歩をしっかり行い、エネルギーを発散させます。
- 知育玩具を活用する
知育玩具を与えることで、頭を使う刺激が加わり、噛み癖改善にもつながります。

⑤ ルールを一貫して守る
家族全員で対応を統一し、一貫性を持つことが重要です。
ある人が噛む行動を許し、別の人が叱るとわんちゃんは混乱します。
特別なケースへの対処法
噛み癖の中には、一般的な方法では改善が難しいケースもあります。
その場合、以下のような追加のアプローチが必要です。
① 攻撃的な噛み癖
攻撃性を伴う噛み癖の場合、自己流で対応するのは危険です。
プロのトレーナーや獣医師に相談しましょう。
② 子犬の甘噛み
子犬の甘噛みは、成長過程で自然に減少することもありますが、放置すると癖になる場合もあります。
早めの対策が重要です。
③ 老犬の噛み癖
高齢のわんちゃんが突然噛むようになった場合、痛みや体調不良が原因である可能性があります。
動物病院での診察をおすすめします。
噛み癖を防ぐための日常ケア
噛み癖を防ぐためには、日々の生活習慣や環境を見直すことも大切です。
- 社会化を促進する
子犬の頃からさまざまな環境や人、わんちゃんに慣れさせることで、落ち着いた行動を身につけやすくなります。
- ストレスを軽減する環境を整える
騒がしい環境を避け、わんちゃんがリラックスできる場所を作りましょう。
- 定期的な健康チェックを行う
体調が悪いときに噛む行動が強まる場合もあるため、定期的に健康状態を確認しましょう。
まとめ
噛み癖の改善には、わんちゃんが噛む理由を正しく理解し、原因に応じた適切な対策を取ることが大切です。
正しいおもちゃを提供し、噛む対象をコントロールするだけでなく、運動やストレス管理を徹底することで、噛み癖を減らすことができます。
もし改善が難しい場合は、専門家のアドバイスを受けることを検討してください。
飼い主としての忍耐と愛情があれば、噛み癖は確実に改善できます。
愛犬との信頼関係を深めるためにも、今日から一歩ずつトレーニングを始めてみてはいかがでしょうか?
