【初めて犬を飼う方へ】気になる”獣臭”の正体と対策方法とは? 〜ミニチュアシュナウザーと快適に暮らすために〜

パートナーを迎えてからの暮らし

こんにちは!

静岡県浜松市にあるミニチュアシュナウザー専門の犬舎、ESTRELLA(エストレージャ)の内山です。

初めて犬を飼われた方にとって、「犬の体臭」は意外な発見かもしれません。

今回はこの獣臭けものしゅうについて、原因や対策方法、注意点を詳しく解説いたします。

そもそも”獣臭”とは? その正体と発生の仕組み

「犬の体が臭う」と感じる原因は、単に汚れているからではありません。

犬の身体から発せられるニオイには、次のようなものが関係しています。

犬の皮膚から分泌される皮脂

人間と同じように、犬も皮膚から脂(皮脂)を分泌しています。

この皮脂が酸化することで、いわゆる獣臭を感じやすくなります。

特に耳の後ろや首周り、お尻まわりなどは皮脂腺が多く、ニオイの元になりやすい箇所です。

雑菌や皮膚常在菌(ひふじょうざいきん)の繁殖

犬の皮膚表面には多くの常在菌が住んでいます。

これらが汗や皮脂、湿気などに反応して繁殖すると、独特なニオイを発します。

特に梅雨や夏など湿度が高い季節は、雑菌が繁殖しやすくなります。

耳・口・肛門周りなどの特有のニオイ

  • 耳の中に汚れが溜まっていると「すっぱいようなニオイ」
  • 口臭が強くなると「腐ったようなニオイ」
  • 肛門腺が溜まっていると「魚が腐ったようなニオイ」

など、部位別にニオイの種類も異なります。

ミニチュアシュナウザーの体臭は強いの? 犬種による違い

ミニチュアシュナウザーは、比較的体臭の少ない犬種とされています。

しかし、以下のような要因があると、ミニチュアシュナウザーでもニオイが強くなってしまうことがあります。

  • 皮膚トラブル(アレルギー・マラセチアなど)
  • 耳の中が蒸れている(立ち耳ではなく垂れ耳に近い子)
  • 歯周病・口臭ケアが不十分
  • 肛門腺が溜まっている
  • トリミングやシャンプーの頻度が合っていない

ご家庭でできる「5つの獣臭対策」

① 定期的なシャンプー (頻度:3〜4週に1回が目安)

清潔に保つためには、定期的なシャンプーが効果的です。

ただし、洗いすぎると皮膚バリアを壊して逆効果になることもあるので、月に1〜2回を目安に、皮膚に優しい犬用シャンプーを使用しましょう。

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② ブラッシングは“毎日”を習慣に

毛の通気性が悪くなると皮脂が溜まり、ニオイの原因に。

特にミニチュアシュナウザーは毛が密に生えているため、毛玉の予防も兼ねて、毎日のブラッシングで余分な皮脂や汚れを取り除きましょう。

③ 耳掃除・目ヤニ・口のケア

耳の中は週に1回ほど、獣医師推奨のイヤークリーナーを使って拭き取りましょう。

また、目ヤニを放置すると目の周囲にニオイが出やすくなります。

口臭対策として歯磨き習慣もおすすめです。

歯みがきガムは補助的手段、理想は歯ブラシによる日々のケアです。

④ 肛門腺しぼり (1〜2ヶ月に1回が目安)

肛門腺はニオイの元として有名です。

自宅でできない場合は、トリマーや動物病院で対応してくれます。

排便時に変な座り方をしたり、お尻を床にこすりつける様子があれば、肛門腺が溜まっている可能性があります。

⑤ 室内環境の見直し

  • ベッドや毛布はこまめに洗濯
  • 空気清浄機の設置
  • 犬の寝床が風通しの良い場所になっているか確認

ペットの体臭が部屋にこもる大きな原因の一つが「寝床のニオイ」です。

犬自身だけでなく、生活環境も整えることが大切です。

それでもニオイが強い場合は、病院受診を

上記の対策をしても明らかに強いニオイが続く場合、以下のような病気の可能性があります。

症状考えられる原因対応
皮膚がベタつく・かゆがる皮膚炎・マラセチア獣医師の診察を受ける
強い口臭・ヨダレが多い歯周病歯科処置が必要なことも
耳を気にする・耳垢が多い外耳炎・マラセチア専用薬の処方が必要
魚のような異臭肛門腺炎動物病院での処置

「体臭=汚れ」ではなく、身体からのサインであることもあります。

悪化する前に専門家の診察を受けることで、予防につながります。

ニオイ対策は”信頼関係”づくりにもつながる

犬の体に触れてブラッシングをしたり、耳掃除や歯磨きをする行為は、単なるケアにとどまらず、犬と飼い主の信頼関係を深める大切な時間でもあります。

最初は嫌がっていた子でも、少しずつ慣れていくことで、次第にお手入れ=嬉しいことという認識に変わっていきます。

最後に|”ニオイの悩み”は当たり前。でも、必ず改善できます。

初めて犬を飼う方にとって、獣臭は想像していなかった壁かもしれません。

でも、それは犬が不衛生という意味ではなく、「人間とは異なる体のつくりを持っている」という自然なことなのです。

正しい知識とケアを行うことで、ニオイは確実に改善しますし、より清潔で快適な犬との暮らしを送ることができます。

ミニチュアシュナウザーは毛も抜けにくく、ニオイも比較的少ない犬種です。

きちんとケアをすれば、人間と共に気持ちよく生活できる、最高のパートナーになってくれるはずです。