こんにちは!
静岡県浜松市にあるミニチュアシュナウザー専門の犬舎、ESTRELLA(エストレージャ)の内山です。
「せっかく迎えた子犬が毎日噛んでくる……」
「かわいいけど、手が傷だらけ。」
「叱った方がいいの?それとも無視?」
ミニチュアシュナウザーを迎えたばかりの飼い主さんから、本当によくいただくご相談です。
特に生後2〜6か月頃は、甘噛みが増えやすい時期でもあります。
「うちの子だけがおかしいのでは?」
と心配される方もいらっしゃいますが、多くの場合、成長過程で見られる自然な行動の一つです。
ただし、「自然な行動だから何もしなくていい」というわけでもありません。
甘噛みとの向き合い方を間違えると、大人になってからも「噛めば遊んでもらえる」「噛めば要求が通る」と学習してしまうことがあります。
この記事では、ミニチュアシュナウザー専門ブリーダーの視点から、
- 甘噛みをする理由
- 甘噛みはいつまで続くのか
- やってはいけない対応
- 今日からできるしつけ方法
- おすすめのおもちゃの使い方
まで、初めて犬を飼う方にも分かりやすくご紹介します。
甘噛みは悪い子だからするわけではありません
まず最初にお伝えしたいことがあります。
甘噛みが始まると、「この子は噛み癖があるのかな?」「性格がきついのかな?」と不安になる方がいます。
でも安心してください。
多くの子犬に見られる甘噛みは、「悪い子だから噛む」のではありません。
実際には、
- 遊びたい
- 興味がある
- 歯がむずむずする
- 人とコミュニケーションを取りたい
- どう接していいか分からない
など、さまざまな理由があります。
つまり、甘噛みは「困らせよう」としている行動ではなく、子犬なりのコミュニケーションなのです。
ミニチュアシュナウザーは特に遊び好きな犬種
ミニチュアシュナウザーは非常に活発で、人と遊ぶことが大好きです。
そのため、「遊んで!」という気持ちから手や袖を噛みに来ることがあります。
また、とても頭の良い犬種なので、一度成功したことはすぐ覚えます。
例えば、
- 噛んだら追いかけてもらえた。
- 噛んだら声を出してくれた。
- 噛んだら抱っこしてくれた。
こうした経験をすると、「噛めば反応してくれる」と学習していきます。
だからこそ、子犬の頃の対応がとても重要になります。
甘噛みはいつまで続く?
これは非常によくいただく質問です。
個体差はありますが、多くのミニチュアシュナウザーでは、生後2〜6か月頃が最も甘噛みが多い時期です。
ちょうど乳歯から永久歯へ生え替わる時期でもあり、歯ぐきがむずむずして、「何かを噛みたい」という欲求が強くなります。
その後、しつけや成長とともに少しずつ落ち着いていく子がほとんどです。
もちろん、何もしなくても自然にゼロになるとは限りません。
適切な接し方を続けることが大切です。

なぜ甘噛みをするの?
① 遊びの延長
兄弟犬と遊ぶときも、子犬同士は口を使います。
耳を噛む。
首を噛む。
前足を噛む。
これも遊びの一つです。
その延長で、人の手も遊び相手だと思ってしまうことがあります。
② 歯がかゆい
乳歯から永久歯へ生え替わる時期は、人間の赤ちゃんと同じように、歯ぐきがむずむずします。
そのため、
家具。
スリッパ。
テーブル。
コード。
手。
何でも噛みたくなります。
③ 興奮している
遊びが盛り上がると、テンションが上がり、噛む力も強くなります。
本人は怒っているわけではなく、「楽しい!」という気持ちが強くなりすぎていることもあります。
④ 疲れて眠い
意外ですが、子犬は眠いと甘噛みが増えることがあります。
人間の子どもが眠くなると機嫌が悪くなるように、犬も疲れてくると、興奮しやすくなることがあります。
「今日はやけに噛むな。」と思ったら、実は眠かっただけ、ということも珍しくありません。
手で遊ぶのはやめた方がいい?
私のおすすめは、できるだけ手をおもちゃにしないことです。
子犬の頃はかわいくても、成犬になれば歯も力も強くなります。
「手は噛んで遊ぶもの」と覚えてしまうと、後から直すのは大変になります。
遊ぶときは、
ロープ。
ぬいぐるみ。
ボール。
など、「噛んでいいもの」を使って遊びましょう。
甘噛みされたらどうする?
ここが一番重要です。
落ち着いて遊びを止める、もし手を噛んできたら、大きく騒がず、静かに遊びを終わらせます。
子犬にとって、一番楽しいことは、「飼い主さんと遊ぶこと」です。
噛んだ結果、遊びが終わる。
これを繰り返すことで、「噛むと楽しい時間が終わる」と少しずつ学んでいきます。

大声で叱る必要はある?
私は、必要以上に怒鳴ることはおすすめしていません。
子犬は、「なぜ怒られたのか」まで理解できないことがあります。
逆に、飼い主さんが大きな声を出したことで、興奮してさらに噛む子もいます。
落ち着いて、一貫した対応を続ける方が、子犬も理解しやすくなります。
「痛い!」と叫ぶと逆効果?
これも犬によります。
兄弟犬では、痛いと鳴くことで遊びが止まることもあります。
しかし、シュナウザーは遊び好きな子も多く、「わあ!楽しそう!」と思って、さらに興奮する子もいます。
そのため、叫ぶよりも、静かに遊びを終える方が分かりやすい場合があります。
噛んでいいものを準備する
「噛むな」だけでは、子犬は困ってしまいます。
歯がむずむずしていて、噛みたい気持ちはあります。
だから、噛んでいいものを準備してあげることが大切です。
例えば、
- ロープのおもちゃ
- ゴム製のおもちゃ
- デンタルトイ
- 丈夫なぬいぐるみ
など、安全に噛めるものを用意してあげましょう。
甘噛みを減らすために大切なのは運動と遊び
遊び足りない子犬は、エネルギーが余っています。
すると、手を噛む。
家具を噛む。
服を噛む。
という行動につながることがあります。
年齢に合った遊びや運動を取り入れることで、甘噛みが落ち着く子も少なくありません。
家族全員でルールを統一する
これは意外と見落とされがちです。
お父さんは手で遊ぶ。
お母さんは怒る。
お子さんは追いかける。
これでは、子犬は混乱します。
家族全員で、「手では遊ばない。」「噛んだら遊びを終える。」というルールを決めておくと、子犬も理解しやすくなります。

やってはいけないこと
甘噛み対策で避けたいこともあります。
- 叩く
- 強く口を押さえる
- 長時間怒り続ける
- 興奮したまま追いかける
- 手を振り回して遊ぶ
これらは、恐怖心を与えたり、さらに興奮を強めたりする可能性があります。
子犬は「噛まない」ではなく「噛み方」を学んでいる
兄弟犬と育つ子犬は、遊びの中で、「それ以上噛むと相手が嫌がる」ということを学びます。
つまり、子犬は最初から力加減を知っているわけではありません。
人との生活でも、「ここまでなら遊べる。」「ここから先は遊びが終わる。」という経験を積み重ねながら学習していきます。
甘噛みがひどい日はありませんか?
- あります。
特に、
- 来客があった
- 長く遊んだ
- 新しい場所へ行った
- ワクチンの日だった
- 眠い
こんな日は興奮しやすく、甘噛みも増えることがあります。
そんな日は、少し早めに休ませてあげることも大切です。
子どもがいる家庭で気を付けたいこと
小さなお子さんは、急に走る。
大きな声を出す。
手を振る。
これだけでも、子犬は遊びだと思ってしまいます。
必ず大人が近くで見守り、子犬とお子さんだけにしないようにしましょう。
「甘噛み=問題行動」と決めつけない
甘噛みは、成長の一部です。
もちろん、放置していいわけではありません。
でも、「悪い犬」というわけでもありません。
子犬は毎日、人との生活を学んでいます。
私たち飼い主も、焦らず、少しずつ教えてあげれば大丈夫です。
ブリーダーとして伝えたいこと
子犬を送り出したあと、「毎日噛まれて大変です。」というご連絡をいただくことがあります。
でも数か月後には、「あの頃が懐かしいですね。」と言われることが本当に多いです。
甘噛みは、子犬時代だけの思い出でもあります。
もちろん手は痛いです(笑)。
でも、一生続くわけではありません。
正しい接し方を続ければ、多くの子は少しずつ落ち着いていきます。

よくある質問
- Q. 甘噛みはいつまでに終わりますか?
- 個体差はありますが、生後6〜8か月頃には落ち着いてくる子が多いです。
ただし、遊び方や生活環境によっても変わります。
- 個体差はありますが、生後6〜8か月頃には落ち着いてくる子が多いです。
- Q. 甘噛みが急に強くなりました。
- 歯の生え替わり、興奮、疲れ、生活環境の変化などが影響することがあります。
まずは生活リズムを見直し、噛んでよいおもちゃを活用してみましょう。
- 歯の生え替わり、興奮、疲れ、生活環境の変化などが影響することがあります。
- Q. まったく噛まない子もいますか?
- います。
性格や兄弟犬との関わり方によって個体差があります。
ただし、噛まない子が「良い犬」、噛む子が「悪い犬」というわけではありません。
- います。
まとめ|甘噛みは「教える時期」ではなく「一緒に学ぶ時期」
ミニチュアシュナウザーの子犬にとって、甘噛みは成長の中でよく見られる自然な行動です。
だからといって、そのまま放置するのではなく、「噛んでいいもの」と「噛んではいけないもの」の違いを、毎日の暮らしの中で少しずつ教えていくことが大切です。
特別な技術は必要ありません。
一番大切なのは、
- 手をおもちゃにしないこと
- 噛んだら静かに遊びを終えること
- 家族全員で同じルールを守ること
- 子犬が安心して休める生活リズムを整えること
そして何より、焦らないことです。
昨日できなかったことが、今日できるとは限りません。
でも、子犬は毎日少しずつ成長しています。
甘噛みで悩んでいる今も、愛犬は「人と暮らす方法」を一生懸命学んでいる最中です。
ミニチュアシュナウザーは、とても賢く、人とのコミュニケーションを大切にする犬種です。
子犬の時期はあっという間に過ぎていきます。
甘噛みに悩む時間も、振り返ればきっと大切な思い出になります。
愛犬と一緒に成長する気持ちで、焦らず、楽しく向き合っていきましょう。
